【海外では当たり前?】世界の夫婦別姓事情を国別に比較|日本は特殊?

「日本って、もしかしてちょっと変わってる?」
夫婦別姓をめぐる世界の制度を調べてみると、そんな印象を持つ人が少なくありません。

結婚したら夫の姓に変える──それが“常識”だった時代はもう終わりつつあります。今、多くの国では結婚後の名字に“選択肢”があります。

この記事では、アメリカ・ヨーロッパ・アジアなど世界各国の夫婦別姓事情をわかりやすく紹介しながら、日本の制度の位置づけを丁寧に比較していきます。
「えっ、日本だけそんなルールなの?」と驚くポイントがきっと見つかります。

まずは、夫婦別姓の全体像を知りたい方はこちら:
👉 【図解あり】夫婦別姓とは?意味・目的・2025年制度化の行方まで徹底解説

「選べる」のが世界の主流──名字の選択は“個人の自由”

世界の多くの国では、結婚しても名字をどうするかは夫婦の話し合いで決められます。

  • 2人とも自分の名字をそのまま使う
  • 片方の名字に合わせる
  • 両方の名字をくっつけてハイブリッドにする
  • 新しい名字を2人で作る(これは北欧で増加中!)

驚くかもしれませんが、これらは“特別な選択肢”ではなく、当たり前のように認められているものです。

つまり「夫婦別姓が認められている」だけでなく、「同姓でも別姓でも好きに決めてOK」という柔軟性があるということ。

アメリカ:姓は自由、でも文化も多様

アメリカでは、結婚しても姓の選択は完全に自由です。夫の姓に変える人もいれば、旧姓を使い続ける人、複合姓にする人などさまざま。

州によって手続き方法に差はありますが、法律上は強制されることはありません。

ただし、「夫の姓を名乗る=愛情や一体感の証」と考える文化も一部には残っており、姓を選ぶこと自体が「人生の選択」として語られることもあります。

ドイツ:法律が姓の選択を保障

ドイツでは結婚後、どちらかの姓を夫婦共通にするか、それぞれの姓を保つかを自由に選べます。

法律上は「姓を統一しなくてはならない」という決まりはなく、「私は私の姓のまま。あなたもあなたでOK」という価値観が受け入れられています。

子どもの姓はどちらにするか夫婦で決定します。生まれた時点で決まった姓は、きょうだいで統一されるのが基本です。

フランス:法律上、名字は変わらない

フランスでは、結婚しても戸籍上の名字は変わりません。公的な書類では出生時の名前をずっと使用します。

ただし、生活上は「夫の名字で呼ばれる」「通称として使う」ということも可能。つまり、制度は変わらないけれど運用は柔軟というのが特徴です。

韓国:中国:夫婦別姓がデフォルト

韓国では、そもそも「結婚しても名字を変えない」のが基本です。日本と違って、姓を共有する文化的習慣があまりなく、法律的にも各自の姓を保ちます。

中国も同様に、結婚しても原則として姓は変えません。親子の姓は父姓が一般的ですが、近年では母姓や複合姓を選ぶケースも増えています。

スウェーデン・北欧諸国:姓の“創造”まで可能

スウェーデンなどの北欧諸国では、「姓を創る」ことすら可能。
たとえば、「ヨハンソン」と「エリクソン」が結婚して、「ヨハンエリクス」という新しい姓を登録することもできます。

個人の尊重、多様性の尊重が徹底されている社会では、「姓も自由であるべき」という考えが根付いているのです。

日本:世界でも特殊な“夫婦同姓の義務”国家

さて、こうして世界各国の制度を見てみると、あらためて日本の立ち位置が際立ちます。

  • 民法により夫婦は同じ姓を名乗ることが義務
  • 9割以上が夫の姓に
  • 法律婚で別姓は認められず、事実婚しか選べない
  • 子どもの姓・戸籍制度との整合性も課題

まさに「同姓が当然」という制度設計そのものが、世界では非常に珍しい状態です。

👉 夫婦別姓のデメリットとは?戸籍崩壊・通称使用・税金トラブルまで徹底整理

日本はなぜ遅れている?──制度だけではない“価値観の壁”

なぜ日本では、夫婦別姓がここまで導入されにくいのでしょうか。

制度面の問題もありますが、根本には「家族は一つであるべき」「妻は夫の姓を名乗るもの」といった価値観の固定があります。

名字の変更は単なる手続きではなく、伝統・美徳・性役割の象徴とされているため、変えることに強い抵抗感があるのです。

👉 夫婦別姓に反対する理由とは?自民党・高市早苗・保守派の本音を徹底解説

まとめ:世界と比べてわかる、日本の“硬さ”

世界中を見渡すと、結婚後の姓については「選べるのが普通」「姓で関係性を縛らない」という考え方が主流です。

一方で日本は、名字ひとつにここまで強い意味を持たせている点で、かなり“硬い”制度と文化を持つ国だと言えるでしょう。

夫婦別姓は、「名字」だけの話ではありません。
それは、私たちがどんな家族を作り、どんな社会を目指すかという、“未来のかたち”の話でもあるのです。

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