はじめに:見えない「分子の運動」が世界を動かしている
「空気ってなんで膨らむの?」「あたためると何で風船がふくらむの?」
こうした素朴な疑問の裏には、分子が動いていること=分子運動が深く関係しています。
この記事では、「分子はどう動くのか」「温度やエネルギーとどう関係するのか」を、身近な例と図解でやさしく解説します。親子で読めば、理科の自由研究のヒントにもなりますよ!
分子はじっとしていない?見えない世界の動き
どんな物質の中でも、分子は常に動きつづけています。
この動きを「分子運動」と呼びます。
たとえば、水の分子は液体中をぶつかりながら泳ぎ回り、空気の分子は自由に飛び交っているのです。
この運動は、物質の状態(気体・液体・固体)によって違うのがポイントです。
物質の状態と分子の動き方

状態 | 分子の動き方 | 特徴 |
---|---|---|
固体 | 位置は固定、わずかに振動 | 分子が規則正しく並ぶ |
液体 | 自由に動き回るが、互いに接している | 柔らかく流れる |
気体 | 互いに離れて、激しく飛び交う | 容積や形が決まらない |
この違いをもたらすのが、「温度=分子の運動の激しさ」です。
温度とは?実は「分子の運動エネルギー」のこと
「温度って何?」と聞かれたら、科学的にはこう答えられます。
温度とは、分子がどれくらい速く・激しく動いているかを示す目安
つまり、温度が上がるというのは、分子の運動エネルギーが大きくなることなんですね。
- 氷を温める → 分子が速く動く → 固体 → 液体 → 気体へ変化
- 風船をあたためる → 分子が中で激しく動き、風船が膨らむ
このように、見えない「分子の動き」が、目に見える現象を引き起こしているのです。

気体分子運動論とは?理科と物理の橋渡し
気体分子運動論(きたいぶんしうんどうろん)とは
気体の性質(圧力・体積・温度)を、「中の分子がどのように動いているか」で説明する理論のこと。
この理論では、次のような仮定を使います:
- 気体はとても小さな分子でできている
- 分子はまっすぐ飛び、たまにぶつかる
- 壁にぶつかることで「圧力」が生まれる
- 温度が高いほど、分子は速く動く
これにより、「気体の法則(ボイルの法則、シャルルの法則)」なども説明できます。

簡単実験!分子の運動が目に見える瞬間
実験①:コップの水にインクを落とす
準備物:透明な水、スポイト、食紅(または水性インク)
やり方:
コップの水にインクを1滴。じっと見ていると、インクが自然に広がっていくはず。
これは、分子がぶつかり合いながら動いている証拠です(=拡散)。
実験②:風船を冷やして温める
準備物:風船、冷凍庫、ドライヤー
やり方:
- 膨らませた風船を冷凍庫に10分 → 縮む
- 冷えた風船を取り出し、温風を当てる → 膨らむ
これは、分子の運動エネルギーが変わることで体積が変化することを示しています。
おすすめ教材:動く分子を手で作ろう
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親子トークタイム!子供に伝える方法
子供にこう話してみよう!
「お湯ってあったかいけど、実は中の分子がめちゃくちゃ動いてるんだよ。冷たい水は分子がゆっくり、熱い水は速く動いてるってイメージするとわかりやすいよ。」
実験や模型を使うと、子どもたちの理解も格段に深まります。
まとめ
- 分子は常に動いている。それが「分子運動」
- 温度が上がると、分子の運動エネルギーが大きくなる
- 固体→液体→気体は、分子の動き方の変化によって起こる
- 気体分子運動論を使えば、身の回りの現象が理科で説明できる
- 模型や実験を通じて、見えない世界を「感じる学び」に変えよう