ろうそくの火をじっと見ていると、ずっと燃え続けていることに気づきます。でも、どうして火が消えずにずっとついているのでしょうか?ガスコンロやマッチの火はすぐに消せるのに、ろうそくだけが長く燃え続けるのは不思議ですよね。
その秘密は、ろう(蝋)が溶けて気体になり、それが燃えるという仕組みにあります。この記事では、ろうそくの火がなぜ消えずに燃え続けるのかを、わかりやすく解説します。また、火が消えてしまう条件についても説明し、最後には親子で楽しめる実験を紹介します。
ろうそくの火が燃え続ける仕組み
ろうそくの火が消えずに燃え続けるのは、ろうが溶けて気体になり、それが燃えているからです。燃えるまでの流れは次のようになっています。
1. 火をつけるとろうが溶ける
マッチやライターで火をつけると、芯のまわりのろうが熱で溶けます。
2. 溶けたろうが芯を通じて上がる
芯は毛細管現象によって、溶けたろうを吸い上げます。
3. ろうが気体になり燃えやすい状態になる
芯の先まで上がったろうは、火の熱で気体になり、燃えやすい状態になります。
4. 気体になったろうが酸素と混ざって燃焼する
気体になったろうと空気中の酸素が混ざると燃えて、さらに熱を生み出します。この熱が新しいろうを溶かし、火が燃え続けるのです。
つまり、芯が燃えているのではなく、気体になったろうが燃えているのです。芯だけでは火はすぐに消えてしまいますが、ろうがある限り燃え続けることができます。
ろうそくの火が消える原因
ろうそくの火が消えるのは、燃え続けるために必要な条件がなくなってしまうからです。火が燃えるためには、燃えるもの(ろう)、酸素、熱 の3つが必要になります。
1. 酸素がなくなると火が消える
コップをかぶせると火が消えるのは、中の酸素が減ってしまうからです。
2. ろうがなくなると火が消える
ろうそくが短くなり、ろうがなくなると火を維持できなくなります。
3. 温度が下がると火が消える
息を吹きかけると火が消えるのは、風で火の温度が下がり、燃焼が続かなくなるためです。
【おやこトークタイム!】子どもに伝える方法
火がどうして燃え続けるのか、子どもには少し難しいかもしれません。でも、身近な例を使って説明すると、イメージしやすくなります。例えば、お風呂のお湯が時間が経つと冷めるように、火も温度が下がると消えてしまいます。ここでは、親子で一緒に考えながら学べる方法を紹介します。
子どもにこう話してみよう
ろうそくの火はどうしてずっと燃え続けるのか知ってる?実は、芯が燃えているんじゃなくて、ろうが溶けて気体になり、それが燃えているんだよ。
たとえば、アイスが溶けると水になり、しばらくすると蒸発して消えてしまうよね?それと同じで、ろうも火の熱で溶けて、さらに気体になって火がつくんだ。だから、ろうがなくなると燃えるものがなくなって、火も消えてしまうんだよ。
じゃあ、どうして息を吹くと火が消えると思う?息を吹くと風が起きて、火の温度が下がるから燃え続けられなくなるんだ。コップをかぶせると火が消えるのは、コップの中の酸素がなくなるから。火が燃えるためには、酸素が必要なんだよ。
親子で実際にコップを使って火を消す実験をしてみると、もっと楽しく学べるね。
まとめ
ろうそくの火が燃え続けるのは、ろうが溶けて気体になり、それが燃えることで熱を生み出し、さらに新しいろうを溶かすというサイクルが続くからです。でも、酸素がなくなったり、ろうが供給されなくなったりすると火は消えてしまいます。
この仕組みを知ることで、火の大切さや、身の回りにある科学の不思議を学ぶことができます。親子で実験しながら、日常の「なぜ?」を考えるきっかけにしてみましょう。