「夢の中に出てきた知らない場所…でもなぜか懐かしい気がした」
「怖い夢を見たけれど、心の奥で不安に思っていたことかも」
そんな体験をしたことはありませんか?
夢は、私たちの“潜在意識”と深くつながっていると考えられています。
この記事では、「夢 潜在意識」をキーワードに、心理学や脳科学の視点から夢のメカニズムをやさしく解説。
親子で話せる問いかけも交えながら、“こころの深層”に触れていきましょう。
潜在意識とはなにか?
「意識」とは、私たちが自分で“今考えている”と気づいている状態のこと。
一方、「潜在意識」とは、自覚していないけれど、心の中に存在している思考・記憶・感情などを指します。
潜在意識の特徴
- 無意識のうちに私たちの行動や感情に影響を与えている
- 夢や直感、ひらめきとして表面化することがある
- フロイト、ユングなどの心理学者によって研究が進められてきた
夢は“潜在意識の映像”?
フロイトの説:「夢は願望の表れ」
ジークムント・フロイトは「夢は抑圧された願望が現れたもの」と提唱しました。
たとえば、心の中では怒っているのに言葉にできないと、その怒りが夢に形を変えて現れることがあります。
ユングの説:「夢は心のバランス調整」
カール・ユングは、「夢は心のバランスを取るための働き」だと述べました。
現実で抑え込んだ感情や思考を夢で再整理することで、自己との対話が行われているという考えです。
脳科学で見る“潜在意識と夢”

夢を見ているとき、私たちの脳の特定の領域が活発に働いています。
- 扁桃体(感情):怖い・楽しいなどの感情を再生
- 海馬(記憶):体験の断片を呼び出す
- 前頭前野(理性):眠っている間は活動が抑えられる
このため、夢では「記憶と感情」が強く出て、現実にはありえない展開になったりします。
※詳しくは「夢とレム睡眠の関係」も参照
夢分析って本当に意味があるの?
夢の内容を記録・分析することで、自分の深層心理を知る手がかりになるかもしれません。
よくある夢と潜在意識の例
高いところから落ちる夢 | 不安・プレッシャーを感じている |
誰かに追いかけられる夢 | 避けたい現実やストレスがある |
大切な人が出てくる夢 | 愛情・後悔・思い出などの感情 |
とはいえ、夢に“正解”はありません。
あくまで自分の気持ちや経験と照らし合わせて「どう感じたか」が大切です。
子どもの夢と潜在意識
子どもは言葉で気持ちをうまく説明できないぶん、夢に本音が表れやすいとも言われます。
- 寝る前に不安なことがあると怖い夢を見やすい
- ワクワクした出来事が、楽しい夢に変わって出てくる
- 怒られた記憶が繰り返し夢に出ることもある
→ 子どもの夢の話に耳を傾けることは、心のケアにもつながります。
親子トークタイム!子どもにこう話してみよう
「夢の中には、“心の中にしまってある気持ち”が出てくることがあるんだよ。
たとえば、本当は心配してること、楽しかった思い出、言えなかった気持ちとか。
夢って、心の声がこっそり話しかけてきてるみたいで、ちょっとおもしろいね!」
まとめ
- 潜在意識は、意識していない心の深い部分のこと
- 夢は潜在意識が見せる“こころの映像”ともいえる
- 心理学や脳科学からも、夢と感情・記憶の関係が解明されつつある
- 子どもと夢の話をすることで、感情理解や自己表現にもつながる