子どもに「将来なりたい仕事は?」と聞くと、昔ながらの職業に加えて、今では「ユーチューバー」「ロボット開発者」などの答えが返ってくることも珍しくありません。
社会はどんどん変化し、今は存在しないような新しい仕事が、未来には当たり前になるかもしれません。この記事では、AIやロボットが活躍する時代に登場しそうな仕事や、これから求められるスキルについて、親子で楽しく学べる形で紹介していきます。
進路やキャリアを考えるヒントとして、ぜひ参考にしてください。
仕事は時代とともに変わる
産業革命が起きた19世紀には、機械の登場で工場労働が一般化しました。20世紀はIT技術が進化し、オフィスワークやサービス業が広がりました。そして21世紀の今、AI(人工知能)やロボティクス、バイオテクノロジー、気候変動対策といった新しい分野が広がりつつあります。
これからは、人間にしかできない力を活かす仕事と、テクノロジーを使いこなす仕事がますます注目されていくと考えられています。
AI時代に生まれるかもしれない「未来の仕事」一覧
以下は、2025年以降に本格的に登場すると予測されている、あるいはすでに萌芽が始まっている職業の一部です。
デジタル・テクノロジー関連
- AIトレーナー:AIに学習させるデータを設計・指導する人
- デジタルツインエンジニア:現実の工場や都市の動きを仮想空間に再現する専門家
- バーチャルスペースデザイナー:メタバース内の空間設計やイベントを企画・運営する人
- ドローン交通管制官:空を飛ぶドローンを安全に管理する職業
医療・福祉・人間支援分野
- 遺伝子カウンセラー:個人の遺伝情報に基づいた健康アドバイスを行う専門家
- 高齢者テックアシスタント:ロボットやアプリを使って高齢者をサポートする仕事
- 感情解析コンサルタント:表情や声から感情を読み取り、職場や教育現場を支援する職業
環境・エネルギー関連
- カーボンマネージャー:企業や自治体の二酸化炭素排出量を管理・削減する役割
- サステナビリティアナリスト:持続可能な経営や製品開発を提案する人
教育・文化・社会的価値創造
- AIと共創する教師:AIを補助に使いながら個別に最適な学びを提供する教育者
- こども未来ファシリテーター:子どもの創造力や問題解決力を引き出す学びの支援者
- 倫理設計アドバイザー:AIやロボットが人に優しく使われるように設計をチェックする仕事
どんな力が未来の仕事に役立つの?
未来の仕事に就くためには、いまのうちから身につけておくとよい力があります。以下のようなスキルは、どんな時代でも活かせると考えられています。
- 自分で考え、問いを立てる力(クリティカルシンキング)
- 仲間と協力し、課題を解決する力(協働・対話)
- 新しいアイデアを形にする力(創造性・探究)
- テクノロジーを使いこなす力(ICT・AIリテラシー)
- 他者への理解や共感力(倫理性・多様性理解)
特に、「正解のない問題」に取り組むことが多くなるため、知識だけでなく「どう考え、どう動くか」が問われるようになります。
どんな気持ちで未来の仕事を考えるべき?
「AIに仕事を奪われるかもしれない」と不安に思うよりも、「AIと一緒に、よりよい社会をつくるために何ができるか」を考えることが大切です。
未来は不確実だからこそ、自分の興味や得意を大切にして、それをどう活かせるかを考える力が求められます。たとえ今は存在しない仕事でも、「こんなことをしたい」「こんなふうに社会に関わりたい」という思いが、未来の仕事をつくるヒントになるのです。
親子トークタイム!子供に伝える方法
未来の仕事は、子どもたちにとって想像の世界かもしれません。けれど、「今はない仕事がこれから生まれるかもしれない」と伝えることで、可能性にワクワクできるようになります。大人が知らないことも一緒に調べながら学ぶ姿勢が、子どもの好奇心を育てます。
子供にこう話してみよう!
むかしはスマートフォンもYouTuberもなかったけど、今は当たり前だよね。だから、きみが大人になるころには、まだない仕事がたくさん生まれているかもしれないよ。未来の仕事は、今のうちに「好きなこと」や「わくわくすること」を見つけることから始まるんだ。
まとめ
・AI時代には、まだ存在しない仕事が次々と登場する可能性がある
・テクノロジー・医療・環境・教育など、さまざまな分野で変化が進む
・未来の仕事に備えるには、「考える力」や「人と協力する力」が大切
・不安ではなく、可能性として未来をとらえる視点を育てたい
・親子で一緒に学ぶことで、好奇心や進路選択のヒントが得られる