「炭酸カルシウムの化学式を一言で知りたい」「なぜ CaCO ではないの?」「熱分解・塩酸との反応式をまとめて確認したい」
——そんな疑問に先に結論→根拠→用途別の反応式で最短回答。受験・レポート・授業準備にそのまま使えます。
Contents
先に結論から
- 化学式:CaCO₃。固体はイオン結晶(Ca²⁺ と CO₃²⁻)。
- なぜ CaCO ではない? → Ca は +2、炭酸イオン CO₃²⁻ は −2。最小比 1:1 でCaCO₃が成立。
- 主な反応:
- 熱分解:CaCO₃ → CaO + CO₂
- 塩酸:CaCO₃ + 2HCl → CaCl₂ + CO₂ + H₂O
- 石灰水:Ca(OH)₂ + CO₂ → CaCO₃↓ + H₂O(過剰 CO₂ で可溶化)
- 石灰石・大理石・貝殻・チョークの主成分は CaCO₃。
炭酸カルシウムの化学式は?(最短回答)
CaCO₃ です。
固体の炭酸カルシウムはCa²⁺(2 価陽イオン)とCO₃²⁻(炭酸イオン)からなるイオン結晶。1 hPaなどの単位ではなく、化学では価数のつり合いで式を決めます。
- イオン式:CaCO₃(s) ⇄ Ca²⁺(aq) + CO₃²⁻(aq)(※難溶;溶解度積 Ksp は小さい)
- バリエーション(多形):方解石(calcite)/霰石(aragonite)/バテライト(vaterite)
なぜ CaCO ではない?(“なぜ”を電荷で説明)
- Ca は +2 を取りやすく、CO₃ は −2 の多原子イオン(三角平面、共鳴で C–O が等価)。
- 電荷中和の最小比が Ca²⁺ : CO₃²⁻ = 1 : 1 → CaCO₃。
- O=C=Ca のような「CaCO 直線分子」は価数が合わない/安定相が知られないため成立しません。炭酸は「分子」ではなく炭酸イオンとして振る舞います。
反応式まとめ(用途別モジュール)

1) 熱分解(加熱)
式:CaCO₃(s) → CaO(s) + CO₂(g)
- 生成物 CaO(生石灰)。CO₂ 放出で質量減少。焼成で石灰製造。
2) 塩酸・酢酸など酸との反応
式(塩酸):CaCO₃ + 2HCl → CaCl₂ + CO₂ + H₂O(発泡)
式(酢酸):CaCO₃ + 2CH₃COOH → Ca(CH₃COO)₂ + CO₂ + H₂O
3) 石灰水・白色沈殿・過剰 CO₂
- 石灰水:Ca(OH)₂(aq)
- CO₂ 通気:Ca(OH)₂ + CO₂ → CaCO₃↓ + H₂O(白色沈殿)
- CO₂ 過剰:CaCO₃ + CO₂ + H₂O → Ca(HCO₃)₂(aq)(可溶化=沈殿が消える)
4) 沈殿生成(作り方:二重置換)
式:CaCl₂(aq) + Na₂CO₃(aq) → CaCO₃↓ + 2NaCl(aq)
- 微細な白色沈殿が得られる → 洗浄・乾燥で試料化。
電離・溶解度(イオン式の書き分け)
- 難溶塩:CaCO₃ は固体として残す(イオンに分けない)表記が原則。
- 強電解質(例:HCl, Na₂CO₃, CaCl₂)は水溶液中で完全電離として扱う。
- 酸性条件で CO₃²⁻→HCO₃⁻→H₂CO₃ に移行し溶解が進む(発泡の理由)。
自然界と用途(試験に出やすい豆知識)

- 自然:石灰石・大理石・貝殻・サンゴ・卵殻=主成分 CaCO₃。
- 用途:セメント・紙・プラスチックのフィラー、医薬(制酸剤)※用途によりグレードが異なる。
例題(30秒チェック)
- 化学式は? → CaCO₃
- 熱分解式は? → CaCO₃ → CaO + CO₂
- 石灰水が白く濁るのは? → CaCO₃(白色沈殿)
- その後、CO₂ 過剰で沈殿が消える理由 → Ca(HCO₃)₂ になり可溶化
Q
炭酸カルシウムの化学式は?
A
CaCO₃。Ca²⁺ と CO₃²⁻ のイオン結晶です。
Q
なぜ CaCO ではダメ? O=C=Ca でいいのでは?
A
電荷が合わないうえ、炭酸はCO₃²⁻というイオンで存在。Ca²⁺と 1:1 で中和してCaCO₃になります。
Q
Q3. 塩酸や酢酸との反応式は?
A
CaCO₃ + 2H⁺ → Ca²⁺ + CO₂ + H₂O(酸種に応じて陰イオンが付く)。塩酸なら CaCl₂、酢酸なら Ca(CH₃COO)₂。
Q
白色沈殿は何?
A
CaCO₃。石灰水に CO₂ を通すと生じ、CO₂ 過剰で Ca(HCO₃)₂ として溶けます。
Q
イオン式/電離はどう書く?
A
難溶の CaCO₃(s) は固体のまま。HCl, Na₂CO₃, CaCl₂ などは電離させて書き分けます。
まとめ
- 化学式は CaCO₃(価数のつり合いで決まる)。
- 熱分解・酸反応・白色沈殿が頻出。イオン式の扱いまで正確に書ければ満点。
- 自然界でも身近(石灰石・貝殻・大理石)。用途も広い。