「ブラックホールって、地球もそのうち吸い込まれるの?」 そんなふうに思って、ちょっと怖くなったことはありませんか?
でも安心してください。科学的に見ても、ブラックホールは私たちの地球からとても遠くて、安全な存在です。
この記事では、ブラックホールと地球の“距離感”、そして「影響があるのか?」という疑問に、やさしく答えていきます。
ブラックホールって、どこにあるの?
ブラックホールは、宇宙のいたるところにありますが、地球のすぐ近くには存在しません。
2022年には、天の川銀河の中心にある**「いて座A*(えーすたー)」というブラックホールが観測されました。 でもそれは地球からおよそ2万7000光年**も離れています。
そして2019年に初めて“写真”が撮られたM87のブラックホールは、なんと5500万光年も先です。
つまり、ブラックホールは「宇宙のどこか遠くにあるもの」であって、地球のすぐそばにあるわけではないのです。

ブラックホールが地球に近づくことはある?
映画やアニメでは「ブラックホールが移動して、惑星を飲み込む!」という演出がありますよね。 でも現実では、ブラックホールは自分から動いて地球に迫ってくることはほとんどありません。
なぜなら、ブラックホールは“目に見えないから危ない”のではなく、動きがとてもゆっくりで、しかも位置が安定している天体だからです。
もし近くにブラックホールがあったらどうなる?
たしかに、もし太陽系のすぐそばにブラックホールが現れたら、地球にも影響があるでしょう。
たとえば、重力によって地球の軌道がゆがんだり、気候に変化が起きたりするかもしれません。 でも、そのようなことが起きる可能性は限りなくゼロに近いと、科学者たちは考えています。
現在、私たちが観測できているブラックホールは、どれも地球から何万光年も離れているのです。
ブラックホールは“なんでも吸い込む”って本当?
これも誤解のひとつです。
ブラックホールの重力はたしかに強いですが、距離があれば普通の星と同じようにふるまいます。 つまり、遠くにいれば、ブラックホールの影響はほとんど受けません。
近づきすぎなければ大丈夫──その境界が**「事象の地平線」**です。
このあたりのしくみについては、以下の記事で詳しく解説しています。
▼ なぜブラックホールはなんでも吸い込むの?
https://think-with-kids.com/blackhole-gravity
宇宙スケールで見れば、地球は安全な場所
宇宙には、怖そうな現象や天体がたくさんあります。 でも、ブラックホールに関しては、**「知れば知るほど安心できる」**というのが本当のところです。
宇宙はとても広く、ブラックホールは地球から想像もつかないほど遠くにあります。 そして、地球はそんな宇宙の中でもとても安定した場所にあるのです。

親子トークタイム!子どもにこう話してみよう
「ブラックホールって、すっごく遠くにあるから、地球にはまったく影響ないんだよ。 もし、目の前にあったらたしかに危ないけど、私たちのそばにはないから大丈夫! むしろ、宇宙のはじっこで星のことをじっと見守ってる存在なんだよ。」
「“怖いもの”に見えて、本当はすごくおとなしい天体だって、知ると安心できるね。」
まとめ
- ブラックホールは、地球からとても遠くにある
- いて座A*は2万7000光年先、M87は5500万光年先
- 地球の近くにブラックホールが現れる可能性はほとんどない
- ブラックホールは、離れていれば影響を与えない
- “怖い穴”ではなく、宇宙のバランスを支える静かな存在
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▼ ブラックホールとは?
https://think-with-kids.com/blackhole-explained
▼ ブラックホールはなんでも吸い込むの?
https://think-with-kids.com/blackhole-gravity
▼ ブラックホールの中ってどうなってるの?
https://think-with-kids.com/blackhole-inside